障害者避難支援を確認 市民ら訓練や意見交換
2019年3月2日
宮崎日日新聞社は1日、宮崎大と宮崎市自立支援協議会と共同で、「みやにち防災ワークショップ 考動学〜考える・動く・学ぶ」を開いた。「障害者など要配慮者の避難」をテーマに3部構成で実施。市民ら約70人が参加し、東日本大震災から8年を迎えるのを前に、地震や津波から命を守り、災害時に求められる支援について共に考えた。
午前は、同市のこどものくににある、知的障害者らが木工製品の加工などを手掛ける「ANA青島ファクトリー」で避難訓練を実施した。巨大地震が発生して避難所となるホテルへの橋が渡れなくなった想定。参加者は別のルートを使ったり、近くの高台の避難場所へ向かったりして、慌てることなく臨機応変に対応した。
午後は同市の同大学・木花キャンパスで教育学部特別支援教育専攻の学生4人が「みんなで考える災害避難所」と題し、市民参加型のワークショップを開催。地域住民や障害者とその家族ら約60人がキャンパス内を一緒に歩き、避難時に必要となる支援を確かめた。また、障害者に配慮した運営方法について意見を出し合い、理解を深めた。
座談会には識者や学生、障害者団体の代表らが出席した。「社会が障害への理解を深め、普段から地域と障害者が顔が見える関係を構築しておくことが大切」などの意見が上がった。
「考動学」は2015年度に始めた体験型講座「ソナウレ!」の新名称。
【写真】巨大地震で最短ルートの橋が通行できなくなったことを想定し、別ルートで避難所へ向かうANA青島ファクトリーの従業員たち=1日午前、宮崎市加江田
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