子どもの表現力を育む
2020年01月03日掲載
安藤 志乃さん
シンガーソングライター 「TORIHADA LABO」主宰
2018年6月、日南青年会議所を土台に立ち上げた『TORIHADA LABO(トリハダラボ)』。主宰の安藤志乃さんは、プロの音楽家仲間たちと一緒に幼稚園や保育園を訪問。音楽を通した社会教育事業を実施しています。35歳/日南市
トリハダラボは、触覚×リズム、視覚×共感覚など、音と五感の子ども向けワークショップ。モンテッソーリ教育、リトミック理論、五感を独学で学び、安藤さんが作り上げた独自のプログラムで、「感じる力」と「表現する力」を育てることが目的です。
「0から1」を生み出す喜び
4歳からクラシックピアノを続けていた安藤さん。高校生でポップスを演奏する楽しさにはまり、上京して音楽の専門学校へ。パソコンや電子楽器を使ったDTM(デスクトップミュージック)を専攻しましたが、「自然を連想させる声。生の演奏が合う」とアドバイスされ、シンガーソングライターの道へ。病気をきっかけに26歳で帰郷しますが、宮崎市や日南市でも音楽活動に没頭。「音楽を作る、0から1を生み出すことが好きです」。
「違っていていいんだよ」
自身も5歳の娘を持つ母親。音楽の技術以前に、五感で感じ、表現する楽しさを子どもたちに伝えたいと思い立ち、企画を日南青年会議所に提案。周囲の協力を得て設立したのが『トリハダラボ』です。
「『お友達と答えが違っていても、それでいいのよ』と伝えて、子どもたちの自由な表現を引き出すようにしています」と安藤さん。19年度は日南市12カ所で実施し、20年度は宮崎市で集客型のイベントも企画。さらに高齢者向けの活動にも広がりを見せそうです。