医療や福祉、調理師の経験を生かして 健康な体や人のつながりをつくる手伝いを
2021年06月03日掲載
川﨑 緑さん
薬膳スープカレーのお店『merry gate』代表
宮崎市で薬膳スープカレーのお店を営む川﨑さん。かつては「人と接する仕事がしたい」という思いから東京の看護学校へ進学、看護師として働いていました。一時は結婚を機に退職するも、ケアマネジャーという仕事を知って興味を持ち、地元宮崎の介護老人保健施設で再び看護師として働きながら資格を取得。その後はケアマネジャーとして働き、家庭の都合により学校給食の仕事に転職、そこで調理師免許の資格を取得しました。
子どもが独立して生活が落ち着いてきた頃、がんを患った川﨑さん。入院生活の中で、かねてから抱いていた『人が集まる場所をつくりたい』という気持ちが高まったことが、お店を始めようと思ったきっかけです。
「どんなお店を始めるか考えた時、15年以上医療や福祉関係に携わっていたことから、介護が必要な人や疲れている人に心身共に元気になってもらいたいという強い気持ちがありました。そして学校給食の仕事で得た経験と調理師免許を生かし、以前から興味のあった薬膳を使ったスープカレーのお店を始めることにしました」。
オリジナルスパイスの調合、メニューに合う食材探しなど半年以上試行錯誤した末薬膳スープカレーのお店『merry gate』を開業。20種類以上のスパイスと薬膳を使った体に優しいスープカレーを提供しています。
人とのつながりを感じられる場所をつくりたい
「開業した当初に、友だちや知り合いが人を連れて食べに来てくれたおかげで、少しずつお店の知名度が上がりお客さんも増えました。こうしてお店を続けられているのは、周りの人に支えられてきたからです」と話す川﨑さんは今も変わらず人との出会いや交流を大事にしており、月に2回、店で陶芸やみそ造りのワークショップを開催しています。
看護師を志した当初からお店を開業して現在まで、多くの人と助け合いをしてきた川﨑さん。『merry gate』の名前の由来にもなった「笑う門には福来る」をモットーに、たくさんの人が楽しく笑ったり会話が弾んだりするような空間作りをする他、さまざまな縁をつなげられるような場所にしたいと笑顔で話してくれました。