「好き」と「楽しい」が原動力！ 言葉の大切さを親子に伝える

2022年11月03日掲載

　２０１６年に発足し、活動をスタートした「親子ＤＥ楽しむ辞書の会」。「言葉や国語、本を読むことが好き！」という池田玲奈さんが代表を務めます。

　大学では国語や中国語などを学び、中学と高校の教員免許も取得。卒業後は専門学校の講師として１年半ほど働いた後、「英語を学びたい」と２５歳でイギリスへ約１年半の留学を経験しました。「英語で会話をするにも、自分のことを表現して伝えるにも、たくさんの言葉を知る必要がある」と痛感したそうです。結婚を機に宮崎に移住した後、一般企業に勤務する中、辞書引き学習法の提唱者・深谷圭助さんの本に感銘を受け「たくさんの子どもや親、みんなと共有したらもっと楽しいはず！」と、辞書の楽しさを伝える同会を発足させました。

　仕事と子育てを行う多忙な日々の中、自ら企画・提案し県内の図書館に働き掛け、初めてのワークショップを開催したのが２０１６年でした。ワークショップでは子どもたちが国語辞典を開き、ゲーム感覚で知っている言葉を探します。自宅でも辞書や図鑑を積極的に開くようになったり、子どもの意外な一面を発見できたりと、うれしい効果につながっているようです。ワークショップは池田さん自身にとっても楽しく、喜びを感じる時間だと話します。

自身の学びを深め、さらに新しいチャレンジも

　２児の母でもある池田さんは現在、家族と過ごす時間を増やすためワークショップの開催はお休みし、心理学の勉強を行いながら、子どもはもちろん親子で一緒に、もっと楽しく心地良く学べる新たなコンテンツづくりに取り組んでいます。「これからの時代は、どう考えたかというプロセスなど自分自身を言葉で伝えることが求められる傾向にあります。また、語彙（ごい）力は思考や表現を広げ、子どもたちの人生を豊かにすることにもつながります。日本語はすごいな、面白いなと、たくさんの子どもたちに知ってもらいたいです」。