コロナ禍のピンチをチャンスに変える 家族と将来のために働き方を改革
2022年09月01日掲載
那須 香さん
「フードバランスラボ」代表 フードスタイリスト
「フードバランスラボ」代表・那須香さんは、企業へのレシピ提供やメディア出演などをこなすフードスタイリスト。コロナ禍を機に働き方を見直し、現在は保育園勤務を中心に週に1度のテイクアウト販売、週末は息子たちの部活のサポートに奔走する充実の日々を送っています。
那須さんが料理を仕事にするきっかけになったのは、子どもたちにバランスの良い食事を作りたいという思いから「野菜ソムリエ」の資格を取得したことでした。その後、野菜や果物に関する知識を活かし、料理教室の講師やレシピ考案などフードスタイリストとして活躍の幅を広げることに。大きな仕事を任されながらも、先輩のアシスタント業務や和食店での手伝いを経てプロから学び、現場での経験を重ね技術を取得してきました。
国家資格を取得し安定した仕事にシフト
3年前に新型コロナの影響を受け、仕事の柱となっていた料理教室などが次々にストップ。「依頼されて仕事をするという働き方を変えなければいけない」と思い立ち、国家資格である調理師免許取得のための勉強に注力しました。試験に見事合格し、資格取得後は、子どもの食育に力を入れていたこともあり、保育園で調理員としての勤務をスタート。職場からの要望もあり、保育にも携わるため「子育て支援員」の資格も取得。「ピアノを弾く機会もあり、保育の現場はとても楽しいし、給食の栄養面や衛生管理、子どもへの接し方などが仕事に役立っています」と、那須さんは話します。
そして「頑張っている宮崎の野菜生産者を紹介し、多くの人においしい野菜を食べてもらいたい」と、週に一度採れたての食材と旬にこだわった色鮮やかなお弁当とお惣菜のテイクアウト販売を行っています。今後はアスリートフードマイスターの資格を生かした「スポーツ弁当」の定期的な提供など、実現したいことはまだまだたくさんあるそう。
経験や知識を生かして働き方を自ら選び、形を変えながらも、一貫しているのは「宮崎の野菜のおいしさ、食の大切さを伝えたい。食で元気にしたい」という思いです。