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高校野球2008夏
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【特集・宮崎大会】大会展望

好投手そろい混戦 上位シード勢一歩リード

 ことしも本命不在の構図は変わらない。その中で昨夏代表の日南学園、今春の九州地区大会県予選で優勝した宮崎日大、守り勝つ野球が身上の宮崎商など上位シード勢が一歩リードしている。昨年から背番号1を背負う好投手が多い「投高打低」の今大会。終盤は技術だけでなく精神力を含めた真の強さが求められそうだ。

強豪そろい激戦

 Aパートは強豪がそろう。第1シード日南学園は昨夏の甲子園を経験した有馬翔、中崎雄太の左2枚看板がチームを引っ張る。有馬は伸びのある速球、中崎は切れ味鋭いスライダーに磨きが掛かった。ともに抜群の安定感があり、やすやすとホームは踏ませない。打線が機動力や小技を絡めて援護できれば、抜け出す可能性は高まる。

 続くのは第8シード宮崎農。投打の柱・本吉大志を中心に抜群のチームワークで勝利をつかむ。県選手権(6月)で4強に食い込み勢いも十分だ。昨年、ノーシードから8強入りした宮崎工は、持ち前の粘り強さで活路を開く。泉ケ丘は昨春のセンバツで1勝を挙げたメンバーが主力を務め、堅実なプレーを心掛ける。全員野球を貫く日章学園も上位をうかがう。


宮崎日大が軸か

 Dパートの第2シード宮崎日大は派手さはないものの、犠打やエンドランを駆使し手堅く得点を重ねる。勝負強い3番岡元心、主砲田中良樹が打線を束ね、上位下位ともにチームバッティングが浸透している。2年生エース宇戸直哉は球威十分の直球、落差のあるカーブが魅力。バックが軽快な動きで支え、攻撃にリズムをつくりたい。

 対抗するのは都城東か。主戦上田翔也は、生命線の制球を武器に丁寧に打たせて取る。九州地区大会県予選は日南学園を3安打完封し自信をつけた。同予選、県選手権で振れていた攻撃陣は、一気に畳み掛ける力を秘める。2投手の継投で勝機を見いだす日向、昨年8強入りした延岡工も上位に食い込む戦力を備える。

古豪復活目指す

 第3シード宮崎商はCパートから古豪復活を目指す。昨夏からの主力メンバーが多く総合力は高い。中でも大型左腕・赤川克紀は、最速147キロの直球で内外角を突き三振の山を築く。打線は切れ目がなく、どこからでも好機を演出する。投手を軸とした守りの野球を貫くことができれば、頂点が見えてくる。

 昨年の決勝で涙をのんだ都城商も侮れない。伝統の粘りの野球は健在で、チーム一丸となり27年ぶりの甲子園に挑む。都城西のエース川上武大は、強気の投球でチームを鼓舞。接戦が予想される1、2回戦を乗り切れば、台風の目になれる存在だ。宮崎学園は主軸が勝負強く、聖心ウルスラも地力十分。3校合同で出場する小林工・商・秀峰の活躍にも期待したい。

2強中心に展開

 Bパートは第4シード日向学院、第5シード延岡学園が有力。昨秋、今春ともに準優勝の日向学院は、投打に力強さがある。右腕小川拓也はスタミナ豊富で大崩れの心配がない。左のスラッガー堂籠亮はパワーがあり、左右に打ち分けるうまさも併せ持つ。犠打で得点圏に進める手堅い攻めだけでなく、連打での大量得点もある。

 2年ぶりの大舞台を目指す延岡学園は、中軸の押川竜太を中心に得点力抜群。状況に応じた多彩な攻撃を仕掛け、つなぎの意識が徹底されている。鍛え抜かれた守りはすきがなく、余計な失点を許さない。

 都城工、福島は攻守にまとまりがあり、都城、鵬翔も上位で戦える力は備わっている。

アーカイブ

2008年07月24日付 大会総評-宮崎商堅守で頂点 ノーシード校躍進
2008年07月03日付 大会展望-好投手そろい混戦 上位シード勢一歩リード
2008年07月01日付 夢舞台をつかめ<5>-【日南学園】有馬翔 中崎雄太
2008年06月30日付 夢舞台をつかめ<4>-【宮崎日大】宇戸 直哉
2008年06月29日付 夢舞台をつかめ<3>-【都城西】川上 武大
2008年06月28日付 夢舞台をつかめ<2>-【都城東】上田 翔也
2008年06月27日付 夢舞台をつかめ<1>-【宮崎商】赤川 克紀