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【特集・宮崎大会】夢舞台をつかめ<4>

【宮崎日大】宇戸 直哉

全国高校野球選手権大会  宇戸直哉は2年生ながら宮崎日大のマウンドを守る。昨年の全国選手権宮崎大会は、決勝が懸かった大事な試合で初回途中降板。この悔しさを胸に刻み、技術だけでなく精神力を鍛え抜いた。昨秋は4強、今春は優勝と結果を出し、県内トップクラスの評価をつかみ取った。

 「この1年で1番の内容」と振り返る今春の九州地区大会県予選準決勝・宮崎商戦。球威十分の真っすぐで攻め、1安打1失点に抑え完投した。2日連続先発となった決勝は、疲れが残る中で「悪いなりに制球重視で打たせて取れた」。力で押すだけでなく、要所を締める投球でかわした。ゲームセットまで1人で投げ抜き、エースと呼ぶにふさわしい働きだった。

 1年生の夏は「プレッシャーに負けた」と後悔だけが残った。準決勝で大会初の先発マウンドへ。先頭打者から2連打を浴び、失策絡みで瞬く間に2失点。完全に浮き足立った。小学生の時に少年野球チームで日本一。大舞台には慣れていたはずだった。だが、負ければ3年生は最後の一発勝負。背負うものが大きい独特の雰囲気に、「怖いもの知らずだった」宇戸は飲み込まれた。

 新チームからは背番号1。練習がつらい時は「夏の大会を思い出した」。威力十分の直球、落差あるカーブをひたすら投げ込んだ。4月の九州大会など実戦経験を重ね、マウンド度胸もついた。焦るだけだったピンチに、バックへ声を掛ける余裕が生まれた。河辺寿樹監督は「あの悔しさをよくはね返した」とたくましくなった左腕に目を細める。

 これまでリードを許すと、気の抜けた投球が見られた。だが、今はどのような展開でも自分を見失わない。宇戸は「自分も最後の大会のつもりで臨む」ときっぱり。ことしは3年生と一緒に、笑顔で大会を終えるシーンしか思い描いていない。

【写真】たくましさを増した宮崎日大の2年生エース・宇戸直哉

アーカイブ

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2008年06月30日付 夢舞台をつかめ<4>-【宮崎日大】宇戸 直哉
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