美術の知識と感性を基に〝花〟で自分の店を開業
2018年04月05日掲載
八木 瑞絵さん(宮崎市)
『アペゼ』代表
花屋『アペゼ』を営む八木瑞絵さんは、福岡市の九州産業大学芸術学部彫刻専攻出身。卒業後は地元・都城市で印刷会社に入社し、パソコンを使ったデザイン・制作を担当。イラストレーター等のソフトを使いこなす技術を身に付けました。その後、鹿児島の広告代理店でもグラフィックデザインの仕事をしましたが、どこか迷いもあったそうです。
そんな頃、一つの出会いがあります。フランスで修業した夫婦が営む小さな花屋さん。黒い扉を開くと、見たこともないたくさんの花が並んでいて、一輪一輪が輝いて見えました。すぐにこの店のフラワースクールに通い始めた八木さんは、花に向き合う度に魅了され、奥深い世界に引き込まれていきました。さらにスタッフ募集の好機に恵まれ、思い切って花屋に転職。「冬の花屋はとても寒く、作業も肉体労働でとにかく大変。でも、好きな花の仕事ができる喜びの方がはるかに大きくて…」と当時を振り返ります。“自分の店を持つ”という目標ができたのはこの頃でした。
独立に向けて、次は規模の大きな会社へ。「今は修行! と、腹を決めてとにかく働きました。その時に吸収したことが今の私を大きく助けてくれています」と話す八木さん。休日を利用して店舗探しや融資の相談など創業準備に奔走し、2014年11月に『アペゼ』をオープンしました。
「花は、同じ種類でも表情が違うので二度と同じ組み合わせはできない。そこにお客さまとのコミュニケーションが加わり、自分でも何ができるか分からないところにワクワクします」と語る八木さん。新しいスタッフとともに店を拡充していこうと、次の目標に向かってまい進しています。