「SNS映え」すると話題を集めている「パックン岩」。岩を支えるようなポーズで撮るのが人気だ
延岡市北方町の鉾岳(ほこだけ)(1277メートル)登山道の途中に通称「パックン岩」と呼ばれる巨大な岩があり、話題になっている。岩が口を開けているように見え、登山愛好家らが会員制交流サイト(SNS)などで紹介したのが拡散されて有名に。最近では「SNS映え」すると訪れる人が増えている。
「パックン岩」は高さ、幅がいずれも約7メートルある巨岩で、顔に見立てると口の部分がぱっくりと開いて見えるように岩がきれいに割れている。名前の由来などは不明だが、SNS上では「パックマン岩」と呼ぶ人も。テレビゲームのキャラクター「パックマン」に似ていることから名付けられたとみられる。
同町上鹿川の鹿川キャンプ場・鉾岳登山口から約1時間半ほど登った、滝見新道と呼ばれるルートの途中にある。同地区の自然に詳しい「フォレスト・マントル上鹿川」の戸高正男会長(64)によると、SNS上で話題となったのは昨年春ごろ。「それまで地元では知られていなかった」という。
次第に「パックン岩」目当てに山を登る人が増加。巨岩を支えるようなポーズで撮影するのが人気だという。今年に入って戸高会長らが登山道や案内板などを整備した。
鉾岳や鬼の目山(1491メートル)周辺は、昨年6月に登録された「祖母・傾・大崩ユネスコエコパーク」でも自然保護と利用を両立させる重要なエリアとなっている。
戸高会長は「鬼の目杉と呼ばれる天然スギ、固有種のツチビノキなど、この地域は豊かな自然があるので、これを機に知ってほしい」と期待する。一方で「山へ登る服装や準備は必要。途中には沢を渡る場所もあるので、前日の天候などにも十分注意してほしい」と話している。
また、上鹿川に通じる県道214号上祝子綱の瀬線は現在、工事のため時間規制が行われている。