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ニホンカモシカ、撮った 高千穂町の山林

2017年5月12日掲載

狩猟用のわなに掛かったニホンカモシカ=10日午前、高千穂町岩戸

 国特別天然記念物のニホンカモシカが狩猟用わなに掛かっているのを、高千穂町岩戸の八大龍王水神社付近の山林で、佐藤高申(たかのぶ)さん(62)=県西臼杵支庁嘱託職員=が撮影した。生きている姿が撮られるのは珍しいという。

 場所は集落から山に約200メートル入った雑木林。10日午前10時ごろ、有害鳥獣駆除担当者の連絡で近くに住む佐藤さんが駆け付けたところ、鉄製のわなに掛かっていた。体長約1メートルでけがはなく、外すと山奥へ消えたという。

 佐藤さんは「何頭か山中で見たことはあったが、民家のすぐ近くで見られるとは思わなかった」と驚いていた。

 本県など3県教委の調査(2011、12年度)によると、ニホンカモシカは九州山地に推計812頭が生息。近年は小林市野尻でも目撃情報が寄せられ、生息の南限とされている。県は「シカの食害などで餌が少なく、民家周辺まで下りてきたのでは」と分析している。