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アカイセエビ県内初確認 串間で

2017年11月17日掲載
 小笠原諸島を中心に分布する「アカイセエビ」が串間市で捕獲された。県水産試験場によると、県内で生存が確認されたのは初めて。宮崎市の大淀川学習館で展示している=写真。

 アカイセエビは背に鹿(か)の子模様があるのが特徴で、紫色の足の関節部分は赤色をしている。大きさ約25センチで、同館学習指導員の伊東嘉宏さんによると、産卵後3~4年経過したものと推定される。小笠原諸島以外で捕獲されるのは非常に珍しく、伊東さんは「小笠原諸島で生まれ、長い年月をかけて宮崎にたどり着いたのでは」と説明する。

 アカイセエビは先月11日、串間市の漁師が同市市木の鳥島の磯でエビ漁をしていたところ建網に掛かった。「鮮やかな赤色に白い斑点が珍しい」と、同館に提供。職員が小笠原自然文化研究所(東京都小笠原村)に写真を送り、アカイセエビと確認された。

 伊東さんは「これまで考えられていた生物の分布が変わる可能性もある。イセエビと並べて展示しているので、見比べてほしい」と話していた。