ホーム HAPPYNEWS 俳優・永瀬さん写真展

HAPPYNEWS

俳優・永瀬さん写真展 地震被害 台湾へ思い

2016年3月7日掲載

故郷で開く写真展で作品やテーマとなった台湾に対する思いを語る永瀬さん

 都城市出身の俳優、永瀬正敏さん(49)が台湾で撮った作品を集めた写真展は、同市の都城島津邸本宅で開かれている。新市誕生10周年記念事業の一環で、当初は同市に関わる企画内容を準備していたが、台湾で2月上旬に地震が起き大きな被害が発生。映画撮影を通して現地の人々と深い縁のできた永瀬さんが「台湾の皆さんのことを思ってほしい」と、展示内容を急きょ変更した。27日まで。

 永瀬さんは、日本統治下の台湾で甲子園出場を果たした農林学校野球部の実話を基にした映画「KANO~1931 海の向こうの甲子園」(2014年)に出演。今回の展示作は、ロケ期間中など13~15年に各地を訪ねて撮影し、台湾4カ所で写真展を開き約10万人を動員した。日本では今回が初披露となる。

 会場には街角の風景や人物など、永瀬さんならではの視点で切り取った写真125点が並ぶ。展示方法も永瀬さんが自ら考案。縁側にはアクリル版に貼り付けた写真を並べ、外光の透過によって陰影を際立たせている。また、三面鏡を通して見たりベッドの上に寝かせたりと、本宅の備品を生かした陳列方法も見どころとなっている。

 同邸によると、本宅で本格的な芸術作品展を開くのは今回が初めて。来場者に台湾へのメッセージを書き込んでもらうボードを設けた。永瀬さんは「現地では、ここ数年天災や人災が相次いでいる。写真展はお世話になった台湾へ恩返しの意味も込めていて、都城との交流がより活発になる機会にもなれば」と話す。