妊娠25週以降に新型コロナウイルスに感染すると重症化するリスクが上がるとの分析を、厚生労働省研究班などのチームがまとめた。30歳以上の妊婦も同様の傾向がみられた。現在の流行「第5波」では妊婦の感染が増えており、チームはワクチン接種を呼び掛けている。
全国の施設から報告された新型コロナ感染妊婦144人について、酸素投与が必要な「中等症2」または重症となるリスクを調べた。
解析結果によると、妊娠25週以降の妊婦のリスクは、そうでない妊婦の1・24倍だった。30歳以上は1・17倍。このほか、妊娠糖尿病があると2・19倍、感染の診断時に体格指数(BMI)26・5以上の肥満だと1・22倍、アレルギー歴があると1・36倍―などとなっていた。一方、ぜんそくや高血圧との関連は認められなかった。
チームの山田秀人・日本産婦人科感染症学会理事長は「リスクがある妊婦は特に感染予防を心がけ、ワクチン接種を検討してほしい」と話す。