新型コロナウイルスは症状がない人からも感染するといわれるが、頻度はどのくらいだろう。
京都大などの研究チームが、国内で発生した5人以上の集団感染例で「この人から広がった」と特定できた22人を調べたところ、9人(41%)は症状が出る前に他人にうつしていたことが分かった。
うつした日を絞り込めたのは16人。一番多かったのは発症前日で5人。次いで発症当日(4人)、発症2日前(3人)と続く。発症3日前という人も1人おり、発症後よりも発症前の方が多いという結果だった。
発症前にうつしたのは20代が4人、30代が2人と若い世代が多いが、60代、70代、80代も1人ずついた。
厚生労働省は、5分間会話すると、せきを1回したのと同じくらいウイルスを含んだ飛沫(ひまつ)が飛ぶとして注意を呼び掛ける。症状が全くなくても「自分が人にうつすかもしれない」と考え、会話時にはマスクを着けよう。
【写真】感染源となった人が他人にうつした日と発症日の関係