新型コロナウイルスの感染予防に「洗っていない手で顔を触らない」が求められている。マスク着用中は触りにくくなるため、中国・中山大のチームは、流行開始後に人々が公共の場で顔を触る動作が減ったのかや、動作の変化とマスク着用に関係があるかを検討する研究を計画した。
日本、中国、韓国、西欧(イタリアなど5カ国)、米国で、流行前と流行中に観光PRなどの目的で駅や街頭で撮影された計100本の動画を集め、写り込んだ7千人超の動作を分析した。
流行前(昨年10月以前)と流行中(今年3月ごろ)を比べると、米国以外の全地域でマスク着用率が増加。顔を触る動作の発生率は中国、韓国、西欧で明らかに減少した。日本と米国も数値は減ったが、統計学的に意味のある差とは評価されなかった。
分析の結果、マスク着用と顔を触る動作の減少には明らかな関係があり、国別では中国と韓国ではっきり認められた。