新型コロナウイルス感染症の拡大により、外出してリハビリを受けにくくなった高齢者や障害のある患者らのために、順天堂大保健医療学部の教員らが、自宅で取り組める19の運動を紹介する動画を作成し、同学部のホームページで公開した。
「歩きにくい」「足がむくむ」といった症状や「脳卒中」「心疾患」などの病名から自分に適した運動を検索できる。筋力を維持するトレーニングや柔軟性を高めるストレッチの方法を、注意点を交えて解説している。
同学部理学療法学科の藤原俊之教授によると、リハビリの現場で活用されている運動の中から1人でも安全に取り組めるものを厳選した。
運動の前後に体温測定や倦怠(けんたい)感の有無の確認を求めたほか、直ちに運動を中止すべき症状を解説した「体調チェック」動画を作ったことも特徴だ。新型コロナ感染の可能性や体調の悪化を速やかに把握するためで、藤原さんは「確認を忘れず、無理のない範囲で続けてほしい」としている。
【写真】順天堂大保健医療学部が公開したリハビリ動画の一つ。脳卒中の後遺症で手足にまひがある人のための腹筋運動(順天堂大提供)