新型コロナウイルスの流行は長期化、汗ばむ季節がやってきた。家庭でも冷房のきいた部屋で過ごす時間が増えるが、感染予防に重要とされる換気は大丈夫だろうか。
換気に詳しい大岡龍三・東京大生産技術研究所教授は「エアコンで換気もできると誤解している人がいるが、部屋の暖かい空気を、熱交換器の働きで冷たくして戻すだけ。空気は入れ替わっていない」と話す。
閉め切ったままだと部屋の空気は汚れるため、適宜換気は必要だ。だがコロナの感染予防にはどれだけ換気すれば十分なのか、明確な基準はない。大岡さんが家庭でできる当面の対策として挙げるのは次のようなことだ。
まず外からウイルスを持ち込まないよう、帰宅時の手洗いなど基本的な感染予防策を徹底する。その上でエアコン使用時も窓を常時、細く開けておくか、2003年7月以降着工の住宅に設置されている24時間換気システムを運転し、最低限の換気を確保する。