新型コロナウイルス感染症は今冬、インフルエンザとの同時流行が心配されている。海外の報告では１人の患者が二つのウイルスに同時感染することもあり得るという。

　同時感染例は流行第１波の中国、米国、スペインなどで報告がある。同時感染の影響はまだよく分かっていないものの重症化リスクが高まる可能性があるため、冬に向かう北半球の国々は、確立したワクチンがあるインフルエンザの予防接種を国民に勧めている。

　約６３００万人分のインフルエンザワクチン供給を見込む日本も重症化のリスクが高い高齢者らへの優先接種を１０月に開始。

　感染症に詳しい谷口清州・国立病院機構三重病院臨床研究部長は「まず全ての人が手洗いとマスク着用、人との距離を取って３密を避けるという基本的なコロナ予防策を実行してほしい。これはインフルの予防にも有効」とした上で「リスクのある人が確実にワクチンを打てるような配慮が必要だ」と指摘している。